6回目の正直でようやく離陸か、「MRJ」生産を来春再開へ
生みの苦しみ
三菱重工業傘下の三菱航空機は、MRJの生産再開を発表しました。
5回の納期遅延を経ての生産再開となります。
メードインジャパンとしては50年振りの航空機開発として注目され、
小型ジェット旅客機としては国産初となります。
リージョナルジェット (Regional jet, RJ) とは、
短距離輸送用のターボファンエンジンを搭載した航空機です。
リージョナルregionalは「地域の」の意味があります。
MRJは当初は「環境適応型高性能小型航空機」と呼ばれていました。
座席数が50~100席程度、
航続距離2000~3000キロメートルの小型ジェット旅客機となります。
世界で運用中の代表的機種としては、カナダ・ボンバルディアの「CRJ」、
ブラジルの・エンブラエルの「ERJ」シリーズが有名です。
この開発は国家的なプロジェクトとも呼ばれる程の注目度でした。
しかし、MRJの開発に携わる人の多くが旅客機をゼロから開発した
経験がありませんでした。
このために、ゼロからのスタートゆえに立ちふさがる幾重の大きな壁の
前に、プロジェクトの失敗や撤退などの影の声が囁かれて来ました。
しかし、数々の課題を消化してこの発表にこぎつけました。
民間機産業への参入に挑む技術力と経験が新たな産業に
新たな好影響をもたらすことを期待したいと思います。